【ETIC.企業共創メールマガジン】 第7号「成果思考を手放す「共創」」を発行しました

NPO法人ETIC.より、ETIC.企業共創メールマガジンをお送りします。
2016年以降、民間企業や地方自治体、ローカルベンチャー等、多様なセクターの共創を支援してきた私たちの視点から、新たな価値の創造や社会課題解決に向けた企業共創のヒントとなるような情報をお届けします。


成果主義を手放し、長期的な企業価値を追求する

現在、地域で新規事業開発に取り組まれている企業も多くなってきています。

「地域活性化」「地方創生」が叫ばれるようになって10年。
この間に様々なプレイヤーが増え、社会価値創造の中で企業も地域に注目する動きが加速しました。しかし、都市で実施していたアプローチではリソースもマーケットも限られる地域での事業創出は容易ではありません。また地域側もサービスや技術ありきではなく、真の困りごと・課題への向き合いが欲しいものの、物事を捉える時間軸が長く、企業が求められる成果の尺度に合いません。そのため、少子高齢化・人口減少が進む地方においては短期的な成果を求めるビジネス・事業はそぐわず、地域の暮らしを支える「共助」は市場の外で行われるものだと捉えられてきました。

「地方創生」が謳われ始めてから10年を迎えた今、
「地方創生」の転換期にあると考えています。

単一事業で収益を回収する「規模の経済性」が成り立たせることが困難な地方においては、地域の中での複数のニーズを束ねるとともに、事業も複数を連携させることで「範囲の経済性」を成り立たせていくことが必要になります。
そのためには、地域に根付く「共助」の力を引き出すとともに、日々の事業活動で地域や他企業と一緒に価値を生み出す「共創」を積み上げていくことが重要ではないでしょうか。
生活者の日々の暮らしを真ん中において、商売や事業活動も捉え直し「共助」を「共創」へと進化させることで、そこに経済価値が生み出されていく、このような生活者との「協創」を構想できないでしょうか。

10年間チャレンジを続けてきた島根県雲南市で今起こっていること

島根県雲南市は、2004年に6町村が合併し、東京23区の広さに人口34,000人が居住する高齢化率41%の中山間地域です。住⺠⾃らが主体となって地域づくりを⾏う「地域⾃主組織」による小規模多機能自治の先進地として知られています。子ども・若者・大人・企業など住民一人ひとりのソーシャルチャレンジを推進するまちづくりを掲げており、2011年以降若者による起業は57事業にのぼります。

こうした地域での事業の成功は、特定のチャレンジャーやリーダーたちが地域を「牽引」し新しい産業を生み出していくようなモデルが注目されてきました。私たちもこのような事例を学びながら、主体になるプレイヤーを増やし、チャレンジの土壌を耕すことに取り組んできました。そうして、裾野が広がってきた今、「地方創生」の転換期を迎えていると感じています。成功事例にスポットを当て横展開するだけではなく、これまでの「挑戦」を静かに受け止め、後押ししてくれた地域を改めて見つめ直し、多様な人たちが無理なく創発しあうこと(=「総働」)が、これからの地域づくりにおいて大切ではないかと考えています。

雲南市ではこれまでのチャレンジの土壌の上に、様々な動きが始まっています。
暮らしの中のちょっとした想いから生まれる「共助」の営み。例えば、山を守る活動をきっかけに新しい事業を考える林業従事者や、地域で米粉製品をつくることで「地域を守るための生産活動」に取り組む家業後継者、地域に入り込んで生活者が抱える大小様々な課題を共に考える電力事業者など、地域の暮らしを支える取り組みが動きだしています。

頑張りすぎない「ちょうどいい」地方創生

10月7日~9日に島根県雲南市で開催される「ローカルリーダーズミーティング2025」は、まさにこうした地域と企業の関りに関心がある皆様のための探索の場です。地域での事業創出を目指す企業が、住民や行政、地域の事業者、若手起業家たちと、それぞれの役割を分担しながらお互いを補完し合うことで、地域の未来を支える新しい協働の形を築くことができるはずです。こうした「共助」の進化形とも言える総働の仕組みこそ、地域の暮らしを持続可能で無理のない形で支える共創のあり方ではないかと考えます。

企業の時間軸と地域の時間軸にはまだまだ隔たりがありますが、企業として、何を目指し、どこの価値を最大化するのか、そのためには今なにをすべきなのか。その身体感覚を体感する3日間です。

出雲弁で「ちょうどいい塩梅」のことを「えすこ」と言います。無理のない地域づくりのあり方や、これからの時代のローカルリーダー像、地域にとっての「えすこ」とは何か、そして企業にとっても「えすこ」な地域への関り方とは何なのか。

企業が地域で起きている小さな「共助」の営みに加わり、共に価値を創造することは、地域の持続性を生み出すとともに、企業が新しい存在価値を見出し新規の事業を見出していくことにつながります。目先の短期的な収益だけを追うのではなく、地域とともに長期的な視点を持つこと。それが、地方貢献や地方創生の中で企業価値を向上させる道筋になるのではないでしょうか。

地方創生の成功事例を学ぶ場ではなく、雲南市で実践されている「えすこ」な「総働」を体験し、企業と地域との新たな関わり方を見つけるきっかけとして「ローカルリーダーズミーティング2025」にぜひご参加ください。

【開催概要】
イベント名: ローカルリーダーズミーティング2025in島根県雲南市
開催地: 島根県雲南市
日程: 2025年10月7日(火)〜10月9日(木)※部分参加も可能です
詳細: ローカルリーダーズミーティング2025
お申込み:https://select-type.com/ev/?ev=9RnBgl0u49Q 
     ※早割申込締切り9月19日(金)
     ※宿泊や懇親会等への参加ご希望の方も19日までにお申込みください。
     19日以降にお申込みいただいた場合、ご自身で宿泊先等をご手配いただきます。


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