コラム

夢を諦めるつもりで入ったETIC.で、また夢を思い出した

※こちらのコラムは、note ETIC.ソーシャルイノベーションセンターからの転載です

こんにちは!ソーシャルイノベーション事業部の小野です。

ETIC.では主に「みてね基金」「社会起業塾」に携わっており、コーディネーター業務も事務局業務も、幅広く担っています。

一般財団法人みてね基金

社会起業塾イニシアティブ|社会起業家特化の伴走支援プログラム

私事ではありますが、2026年6月でETIC.に参画して丸2年が経ちます。

そして、この節目に、ETIC.で働きながら私個人の目標を追うために、ETIC.での働き方を、週5日のフルタイムから週3日の勤務に変更することを決断しました。

この決断に至るまでの私のエピソードを通して、「心からやりたいと思うことがあるのなら、何度でも人生を選び直すことができる」ということを読者のみなさんにお伝えできればと思い、今回執筆させていただきます。

何の目標を追うつもりなのか、なぜ今のタイミングで決断するに至ったのかについてお話するために、まずはETIC.に入る前の私について触れることから始めようと思います。

2年前、私は舞台人になる夢を諦めた

大学を卒業してからETIC.に入る前まで、私は日本で一番大きな某ミュージカル劇団の俳優になるため、日々レッスンやトレーニングを積んでいました。

あの頃の私は、その劇団に入ることが自分の幸せだと信じて疑っていなかった気がします。

全力で頑張ってはいたものの、倍率は毎年40倍を超える入団オーディションで、満25歳までという年齢制限もあり、結果が出ることは全くありませんでした。

「頑張っても、フィードバックもないまま落とされ続ける」「相手の傾向が見えない」といったことに疲れ果ててしまい、「もう芸の道は諦めて別の道に進もう」「一度ちゃんと働いてみよう」と決断しました。

もともと幼い頃から、地球環境問題や紛争といった社会課題に関心があり、とはいえソーシャルセクターの知識は全くなかったため、「社会課題解決 求人」「NPO 求人」といったように、その時に思いついた語句を組み合わせながらネット検索を始めました。

そして出会ったのがETIC.の求人で、率直に「面白そう」と感じたのを覚えています。

これが、ETIC.の存在を初めて知った瞬間でした。

必死すぎた1年目

そしてその後、「働いてみたい」と感じたETIC.に晴れて参画できたものの、1年目はとにかく必死でした。

それまで、フルタイムでパソコン作業をするという経験はゼロでしたし、ソーシャルセクターの知識もゼロ。

特に、ETIC.での仕事は、今まで築き上げてきたエコシステムが土台になっているため、会議で頻繁に出てくる「あの団体の◯◯さんが」といった話にも全くついていけず、当時は戸惑ってばかりでした。

「歌って踊ってばかりだった人間には、場違い感がすごいな」とぼんやり思っていた時期も正直ありました(笑)

そんな私でしたが、「実践の中で、覚え学んでいく」ことを大切にしながら仕事に取り組みました。

私がどんなに初歩的な質問を投げかけても、その都度、向き合って答えてくれる先輩たちに囲まれ、ETIC.に参画して1年が経過する頃には、「起業家って面白い人たちが多いんだな」「前よりわかるようになったこと、できるようになったことが増えたな」など、自分なりにETIC.ライフを楽しめるようになっていきました。

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社会起業塾スタートアップコースでの集合写真。真ん中の列の一番右が私です。

ETIC.ライフの中で、逆にまた舞台をやりたいと思うようになった

これが不思議なのですが、ETIC.の仕事を通じて起業家たちと交流する中で、無意識に自分自身にも、「自分の想いをかけてやりたいことは何だろう」と問いかけるようになりました。

そして、私にとっての答えはやはり「ミュージカルやパフォーマンス」でした。

仕事の後になんとなくカラオケに行って歌ってみることが新しい趣味のようになっていたのですが、何にも縛られず、心の赴くままに歌うことがこれほど楽しいのかと、劇団の受験をしていた頃の感覚ではなく、パフォーマンスそのものが持つ純粋な楽しさを思い出していたということも、「ミュージカルやパフォーマンス」という答えに辿り着いた背景のひとつにはあったのだと思います。

仕事でかかわっている起業家たちが、暗中模索な中でも、自分の信念を持って「やりたい」を事業にしていく姿に、私自身が気づかない間にインスパイアされていたのです。

夢を忘れるためにETIC.で働き始めたはずだったのに、不安でも挑戦する人たちに背中を押され、結果として、再び夢を思い出し、「また挑戦しよう」と思い立ちました。

先輩への相談と、その時に言われた驚きの言葉

さて、「再び舞台に挑戦しよう」と決めたものの、演劇やミュージカルは平日の昼間であっても稽古をするため、フルタイムで働き続けることはできません。

であれば、勤務日数を減らせば上手く行くのかというと、そんな単純な話でもありません。

急なスケジュール変更もあれば、オフィシャルなリハーサルや稽古でなくとも、個人での練習やトレーニングを通して日々自分を高めていく必要もあります。

「こんな特殊過ぎる事情があるのですが、どうにかして引き続き働かせてもらうことはできないでしょうか」なんて言うことは自分勝手ではないか、と思いました。

でも、自分自身の想いも、もう無視はできない。

「そんなのは流石に難しいと言われたら、ETIC.を辞めて、また自分の舞台活動ができるようにライフスタイルをどうにか組み立てよう」とすら考えていました。

しかし、結果は自分の予想と全く違っていました。

意を決して先輩に相談すると、驚きの言葉が帰ってきたのです。

「採用面接の時から、『この人はしばらくETIC.で働いたら、またどこかのタイミングで舞台をやりたいと思い直すだろうな』と思っていたよ。だから別に、今急に突拍子もないことを言われた感覚は全くない。やりたいと思うだけやってみたら良いし、その上でETIC.の仕事を調整する必要があるのであればいつでも相談してほしい。」

採用面接の時から自分は見透かされていたのか、と驚くと同時に、「挑戦する人を応援する」ことが組織の文化として本当に根付いているのだな、と泣くほど感動しました。

この環境と周りの人たちに感謝して、ETIC.での仕事も、舞台人としての自分を高めることも、両方とも真摯に取り組み続けよう、と心に誓いました。

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とあるライブでパフォーマンスした際、応援に駆けつけてくれたETIC.の同僚たちとの1枚。「応援の文化」は「起業家」に対してだけではありませんでした。

3年目、試行錯誤しながら、また挑戦への旅路を歩む

ETIC.での2年間を経て、自分でも予想しなかった方向へと進もうとしていることに、わくわくも、不安も感じている今日この頃です。

これからの自分のライフスタイルはかなり変則的になることもあると思いますし、その度に、先輩たちに相談させていただきながら調整をしていくことになります。

両立は簡単なことではないと思います。

でも、2年前より、「自分が何をやりたいのか」ということに確信を持てている自分がいます。

応援し、支えてくださる方々に感謝しながら、全力で自分を磨き続けたいです。

そしてこれも、2年間、ETIC.で働いてきたことが影響していると思うのですが、最終的には、アートや演劇を通じて、私自身が思い描く「人がみんな、その人本来の姿で愛をベースに生きる社会」に寄与したいと考えるようになりました。

アートや演劇は究極の「ヒューマニティー(人間が持つあらゆる側面)の祝福」であり、社会にインパクトを与えるために存在している。

だからこそ、社会をより良い場所にしていくために、アートや演劇を活かしたいです。

具体的な方法や、それを実現するために自分がどのような役割を担いたいかは、まだ明確にはなっていませんが、これからの旅路で見つけていきたいと考えています。

挑戦の年になる3年目、どのような旅路になるのか・・・

全くわかりませんが、どんな出来事も感情も大切にしながら前進していければと思っています。

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